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中国・重慶の大足石刻に六師外道の像がある。
六師外道とは釈迦の時代の、仏教とバラモン教以外の6つの代表的な思想のことである。
下段は左からプーラナ・カッサパ(富兰那·迦叶)は無道徳論者で善悪の業報を認めない。
マッカリ・ゴーサーラ(未伽梨·俱舍梨子)は宿命論を唱え、アージーヴィカ教の祖となった。
サンジャヤ・ベーラッティブッタ(删阁夜·毗罗泥子)は懐疑論者で、人知に普遍妥当性を認めず、修行によって解脱するべきことを説いた。
アジタ・ケーサカンバリン(阿曾多·翅舍钦婆罗)は順世派(チャールヴァーカ、ローカーヤタ派)の祖である。
パクダ・カッチャーヤナ(迦罗鸠驮·迦旃廷)は無因論的感覚論者で、地・水・火・風・空・苦楽・霊魂を人間の構成物とし、その7つは死後も不滅と考えた。
アジタ・ケーサカンバリンとパクダ・カッチャーヤナは唯物論・快楽論で一致する。
ニガンタ・ナータプッタ(尼乾陀·若提子)は不殺生を唱え、ジャイナ教の祖となったが、ここには彫られていない。
中段のバラモンの旃遮女(せんしゃにょ)は腹に鉢を入れて釈迦のところに来て、「釈迦の子を身ごもった」と騒いだ。「笛吹女」ともよばれる。
大足石刻は1999年、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。
参照:『万有聖力 心のベクトル場』上巻、91頁
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