©学問の木 academic tree 前文
死への準備
全体としては、百科全書を1人で監修するという意味である。不特定多数が編集するwikipediaに、情報量においてかなうはずはない。だが、1人が監修者するため、首尾一貫した論理体系であり得る。ヘーゲル(Hegel)の『エンチクロペディー』(Enzyklopädie)を意識した。
対象となる情報の量が莫大であるため、完成には年月を要する。「2027年末の現状」をもって「初版」とする。
「完成してから公表」では遅いため、編集過程である「今の状態」を公表し、逐次更新することにした。「監修者が他界した時点の現状」をもって「最終版」とする。これが監修者の遺書となる。こんなことばかり考えて一生を終えた人がいるという証となる。
体 系 (tree)
大きく、愛智(哲学、宗教、思想、教育)、自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)、社会科学(政治、経済、法律)、人文科学(文学、歴史)の4系統(tree)に分かれる。
最重要系統は、愛智の中の「行動科学」「社会システム」である。これが監修者の専門分野である。本質的にはこれだけでもよい。
だが、社会と関わっているとそうもいかない。先々で「先生」と呼ばれ、「これを教えてください」と頼まれる。「それはやったことがない」と断るが、「先生ならできるでしょう」と言われる。「期待されている以上、期待にこたえよう」と思い、予習・復習を重ねる。こうしてまた新しい枝(tree)が生まれる。最近は、外国人技能実習生に対する法的保護情報講習(労基法、入管法)と医学部受験指導(数学、物理、化学、小論文)を頼まれることが多い。
専門分野以外の枝は「教育のための整理」であり、「需要にこたえて供給を進めた結果」である。これは「監修者の、社会における存在意義(raison d'être)」を意味する。
監修者の関心は行政・立法にあり、司法にはない。「法律の木」では「監修者の見解」ではなく、「国の見解」をまとめた。国家試験の過去問を参考に整理した。そこに監修者の独自性(originality)はない。この枝は「学問の木」(academic-tree)の中にあって異質なものであるゆえ、「tree-note」という異名を用意した。